一般社団法人 日本道経会

一般社団法人 日本道経会

日本道経会は、「道徳経済一体」の理念に基づき、産業人教育の推進ならびに繁栄と永続の企業の創造につとめ、 経済倫理の確立および経済界の安定的発展に寄与し、地球市民の一員として社会に貢献することを目的としています。

活動予定

2018年4月25日~5月4日
25日(水)
石川・富山支部総会
26日(木)
27日(金)
28日(土)
29日(日)
30日(月)
1日(火)
2日(水)
3日(木)
4日(金)
第15回海外研修のご案内

講演例会を開催

活動報告
平成30年4月11日
  • 事務局長
中田 耕司

平成 30 年 3 月14 日(水)、18 : 00より3 月例会を出席者 36 名で新都ホテルにて開催しました。講師に日本道経会理事で㈱シンコー社長の鈴木規子氏を迎え、「事業承継~時代のうねりの中で引き継ぐこと」と題してご講演頂きました。

【講演要旨】
(株)シンコーは1936 年に祖父が設立した会社です。その後父が引き継ぎ、私が三代目ということになります。創業時、祖父は萬古焼用の石膏型の生産、父は花瓶や食器などの主力製品から手袋の型へ事業転換し、そして現在はゴム手袋のセラミック製型メーカーと、三代に渡りそれぞれ異なる製品の製造に携わってきました。現社名「シンコー」の由来は、創業時の社名の「真弘製型所」です。「真弘」には誠を広げるという意味があり、現在の経営理念にもその精神は引き継がれています。

私は三人姉妹の末っ子で、姉二人とは年が離れており、私が高校生の頃、姉二人は嫁いで行きました。その頃、麗澤高校の寮生たった私は、自分が鈴木の姓と事業を守ることになるのかと、ぼんやりと感じたと共に、自分の生き方の選択肢を奪われたような気がして、何か反発を感じたのを覚えています。その後、短大を卒業して就職します。数年の社会人生活の後、結婚して出産・育児の専業主婦も経験しました。

この頃、父は花瓶製造から手袋型の製造へと徐々に転換を図っていましたが、1985 年のプラザ合意で為替が大きく円高に振れ、台湾での生産に踏み切ります。そして 1989 年には天然ゴムの産地であるマレーシアでの生産を開始します。私に対して、表面的には冷静に接してくれていましたが、この頃の両親の苦労、心労は公私共に並大抵ではなかったと思います。

そんな父の背中を見ている中、私は父を手伝うことになり、1990 年から8 年間、マレーシア工場立ち上げと共に現地に渡りました。マレーシアは日本人にとって住みやすい国と言われますが、乳飲み子を抱えての海外生活は苦労も多くありました。その反面、得るものもたくさんありました。赴任時に日本から缶入りの粉ミルクを大量に送りましたが、見事に税関で全部抜かれてしまい、現地のモノで生きる決意をせざるを得ませんでした。鮮烈な洗礼でしたが、それで自分も肝が据わり、生活にも慣れ、二人の子供達も元気に育ってくれました。色々ありましたが、何とか無事に 1998 年に日本に帰任しました。その時子供たちは小 2と小4でした。この頃、父の事業を終わらせたくないという気持ちが徐々に膨らみ会社を継ぐ決意をし、5 年間の作業現場の修行を経て 2004 年に社長に就任しました。

一方、父は 1995 年、上海に 100%独資で工場を開設しておりました。私が引き継いだまさにその頃は、鄧小平の開放改革政策で中国でも変化の大波が押し寄せ壮絶な「安売り競争」が到来した時期でした。『コストダウンこそが生きる道』『市場確保のため、原価割れでも売りまくれ』『品質を落としてでも低賃金を求めて奥地へ』等々。こんなことで経営がうまく回るはずがありません。

ある時、日本道経会の例会で「誓いの言葉」を唱和していてハタと気づきました。これだ!と。これを機に、適正価格への軌道修正が父との二人三脚で始まりました。父が必死で立ち上げた台湾工場を閉鎖。二つあったマレーシア工場の統合、これにより家賃が1000万円、燃料費が700万円削減できました。
そしてネパール、ベトナム、バングラディッシュの人達を多く採用するなどして、何とか軌道修正ができました。今や、マレーシア工場は大量生産型に特化し、上海工場は付加価値型生産の位置づけです。

今思うことは、経営に関して「性」は不問です。ただ、女性は出産・子育てのバードルが付きまといます。私も子供が小さい頃は、学校の年間行事表を見ながら自分の出張計画を組んだものです。
原料開発、一貫製造、独自営業、事情開拓等々、お話したいことは多々ありますが、「基軸となる思想、理念を羅針盤として、環境の変化にも一喜一憂せず、豊かな発想力と柔軟な思考力をもって、多様化する国際社会で生き残るすべを堅持する」ということで締めくくりたいと思います。

最後になりましたが、本日のテーマの事業承継に関してお話しします。
恥ずかしながら、親ばかで、一昨年の秋に長男が結婚した折に、これを期に戻ってきて(後を継いで)と言ってしまいました。息子の答えは「NO」でした。
モラロジー研究所の本部で先生に相談したところ、「親のエゴ、自我が固まっている状態、カチカチの畑には作物は育ちません。まずは自分の心の畑を耕して、子供の幸せを祈る毎日を過ごすこと。」、と教えて頂きました。
「事業承継は人づくり、人づくりは自分づくり」を心に刻んで、その日が来るまで頑張っていこうと思うこの頃です。

コラム

支部事務局紹介

【福岡支部】 福岡支部事務局は株 式 会 社 ダイキョープラザ様の本 社内にあり、現在4名にて事務局を運営しております。 4名それぞれが本業の傍ら事務局を担当しておりますが、中島代表幹事のご指導の下、和気あいあいと運営しております。当支部は現在131社の会員企業様がいらっしゃいます。 年間の活動は、4月の総会に始まり全体例会、道経一体経営セミナー、新春の集い、大型経営セミナー等、年間6回の事業活動です。福岡支部の会員は約三分の一が他県に所在しておりますので、地域ごとに8...続きを読む