一般社団法人日本道経会

ファミリービジネス

日本だけでなく欧米においても、また、昔も今も、さらに規模の大小を問わず、企業の多くは同族企業(ファミリービジネス)です。 特に日本は永続企業、長寿企業、老舗企業が海外と比べて突出して多く、「長寿企業大国」と呼んでも差し支えないほどですが、そのほぼすべてが同族企業です。

ファミリービジネスが他の企業に比べて優れている理由としてしばしば挙げられるのは、次のようなものです。

  1. 目先の損得にとらわれない長期志向を持っている
  2. 迅速な意思決定による俊敏な経営が可能である
  3. トップの方針がすみずみまで浸透する企業文化を保持している
  4. 永続するためのイノベーションに対する強いこだわりが差異化を生んでいる
  5. 企業価値の最大化と企業の永続が経営目標になっている

このような理由は日本に限らず、欧米においても同様です。 近年では欧米を中心に同族企業の研究が進み、ファミリービジネスの利点が広く理解されるようになってきました。 同族企業を特徴づけるものに、所有(オーナーシップ)・同族(ファミリー)・経営(ビジネス)という三要素による構成が挙げられます。 これは、「三円モデル(スリーサークルモデル)」として知られており、現代のファミリービジネスにはこれらの要素を相互に連動させ、総合的に継承する戦略が求められます。

実践事例