東京支部6月例会・講演会
- 東京支部 組織増強部会長
令和4 年6月15日(水)、新宿の麗澤大学東京研究センターにて、㈱フィールド&マウンテン代表取締役の山田 淳氏をお招きし、『山登りのススメ』と題して講演会が開催されました。テレビ『情熱大陸』にも出演されている方で、タイトルを見て、道経会のセミナーになぜ山登りなのだろうと疑問を感じながらの受講でしたが、よどみなく繰り広げられるお話に引き込まれてしまいました。
当日は屋久島から飛行機を乗り継ぎ駆けつけられ、日に焼けたTシャツ姿のラフな登場でありながら、7大陸最高峰登頂の最年少記録樹立者(23 歳9日)の本物のアスリート登山家で、灘中・高校から東京大学へ進学し、その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーで働いたというエリートコースを歩まれた方でもありました。
それでも中学から始めた“山登り”が頭から離れず、また、当時発生した10 名死亡の登山遭難事故のニュースを見て、これを防ぐ事が自分の役目と会社をやめ、好きな登山を仕事としたという志の強い方でした。好きこそものの上手なれ、とはいうものの、趣味を仕事にしてはいけないという言葉が頭をかすめますが、山田講師にその言葉は通じません。登山ガイド事業を足掛かりに、富士山での登山用具一式レンタル事業を始め、現在ではツアー会社も運営し、事業家としての成功も収めておられています。
人間は皆、山に行きたくても行けない現実に対し、山登りのハードルを取り除くことが自社の存在価値であり、世界遺産の山をいくつも持つ日本は、日本に居ながらマーケティングを行え、海外の多くの登山者に日本の文化を体験して欲しいと抱負を話されました。ツアー会社としては唯一屋久島に事務所をお持ちで、是非山田氏のアテンドで屋久島に足を踏み入れたいと多くの受講者がそう思ったようです。
“面白くなければ、山登りではなく、ビジネスになってしまう。ビジネス色を出したら興ざめしてしまう。だから全力で遊ぶ。”