事業継承

経営者一人の人生は一度しかなく、手がけた事業や苦労の末に開発できた技術も、時代が進めば古い技術となることを考えれば、経営に完成という言葉はありません。
「法人」とは「法律上、人と見なす(法的に人格を与える)」ことで、実際の人間との最大の違いは代表者が変わることで人間よりも遥かに長い寿命があることです。 永続する企業の実現に「事業継承」は不可欠な要素であり、後継者の育成は経営者が担う究極の任務でもあります。
創業者は企業の原理原則を確立し、後継経営者は経営理念を現代的に解釈し直したり、事業の方法や内容を見直したりして、次の後継者にバトンを渡していきます。 経営者は企業を私物化せず、時には創業者精神の原点に立ち返りながら、社会の公器として無事に次の世代に継承することが大切です。
永続を目指す経営は、バトンを受け継ぐそれぞれの世代の経営者が「徳」という永続の種をどれだけ蒔くことができるか、にかかってきます。 道経一体理念では、これを「歴史をつくる経営」と表現し、事業の継承は「徳の継承」であるとしています。