京都支部・滋賀支部 経済講演会
- 滋賀支部 研修部会長
令和4年11月22日(火)に「びわ湖大津プリンスホテル」におきまして、京都支部、滋賀支部共催の「経済講演会」を開催致しました。講師に株式会社ことほぎ代表取締役、公益財団法人モラロジー道徳教育財団 特任教授の白駒 妃登美 氏」をお迎えし、「日本人の誇りと三方よし経営」と題してご講演を頂きました。
「日本は世界に誇る最古の歴史を持つ国である。欧米の価値観ではなく日本古来の価値観、先人から受け継いだ考え方に基づいて生きていくべきである」とのお話を頂きました。人間の生き方には、西洋の成功哲学に代表される「目標達成型」とは別に「天命追及型」がある。天命追及型とは、将来の目標に縛られるのではなく、自分の周囲の人の笑顔を何よりも優先しながら、自分の置かれた環境でベストを尽くす。それを続けていくと、天命に運ばれ、いつしか自分では予想もしなかった高みに到着するという考え方です。これまで学業や就職、子育てに奔走され目標を達成してこられた講師が大病を患い、歴史を学ばれることで、いかに日本古来の価値観や考え方が素晴らしいものであるのかを見出されました。
全世界で創業200年以上続く企業の半数は日本にある。その根底には、「三方良し」がある。「三方良し」の日本型経営を貫く企業には永続する理由が三つある。
一つは、ものづくりのレベルが高いことである。細部や見えないところにこそ神が宿る、日本の伝統文化工芸品の考え方こそ世界最高水準のものづくりである。
二つ目は、仕組みづくりにある。他人の領域に踏み込まず、自分自身の分野をプロとして極め、それぞれが分をわきまえることにより、似たものを作らず、お客様を奪い合わず、価格競争に陥らず、共倒れにならない。
三つ目は、経営者の精神性の高さにある。「諸国客衆繁盛」とは、世間や周囲の人の利益を考えれば、おのずと利益はついてくるという商人道を積み重ねたものの見方考え方である。
永続性に長けた商人道は、武士道に勝る。町の繁栄や業界の繁栄の為に尽力する商人道こそが日本人の精神性の高さである。道徳と経済は一体である、とした当会の理念は正に歴史に基づく、日本古来の価値観そのものであると改めて学び知ることが出来ました