東京支部
- 株式会社みやこ食品
令和5年8月26日(土)13時30分より千代田区の學士会館にて、東京支部主催の道経一体経営セミナーが開催されました。講師に株式会社八天堂代表取締役の森光孝雅氏と株式会社さんびる代表取締役の田中正彦氏をお招きし、「徳づくりの経営」をテキストに50分×4コマの講義をしていただきました。経営理念とは「あるべき姿」「ありたい姿」を明文化したものであると田中講師は言います。「有名企業」「好待遇」だから善い会社ということではありません。「この会社で働きたい」と業種ではなく「会社の姿」を見て就職先に選んでもらえる、そういう善い会社に成るためには何より“人づくり”が大事なのです。人の教育とは心に火をつけること。まず経営者自身が心を奮わせないで、いったい誰が共感してくれるでしょう。さんびるの社員は社長を「正彦さん」と名前で呼ぶのです。役職は責任を与えているだけで、時としてコミュニケーションの弊害となります。地位や性別に関係なく、目的を共にする仲間であることに変わりはない。それを経営者自らが示し、実践しているのです。森光講師も言います、「社長は能力じゃない、想いだ」と。「創業は易く、守成は難し」と云われますが、八天堂もまた強烈な想いに裏付けされた覚悟と信念の元、「生くりーむパン」への一点集中という決断により倒産の危機をV字回復させました。逆境の中、本来は強力粉でつくるパンを薄力粉でつくるという創造力で、冷蔵しても硬くならない高付加価値の看板商品を生み出したのです。両社に共通するのは「創造と育成を資本に、未来を見据えた経営」を組織が一体となって行うところにあります。これは生成化育の経営といってもいいでしょう。すべては人であり、人が行うものであるからこそ、企業は人づくり、果ては徳づくりに努めなければならない。そんな思いに駆られ胸を熱くしたセミナーでした。