日本道経会 理事を拝命して
- (一社)日本道経会 理事
- 福井支部 代表幹事
- (株)寺下機型製作所 代表取締役
この度、令和6年5月より日本道経会理事を拝命いたしました寺下敏弘と申します。
(株)寺下機型製作所は、鋳造用の「型」を専門に製作している会社です。鋳造とは、熱で溶かした鉄やアルミニウムなどの金属を型に流し込み、冷やして固めることで、型の形状通りの製品を作る技術です。このように鋳造によって作られた製品を「鋳物」と呼び、その鋳物を作るための型を「鋳型」と言います。特に、砂を固めて作る「砂型」が広く使用されていますが、弊社ではその砂型を作るための型を木、樹脂、金属で製作しています。
弊社は昭和38年に、現在会長職にある私の父が創業しました。以来、60年以上にわたり、型づくり一筋に歩んでまいりました。今後も技術力の向上を追求し続ける所存です。
私自身は大学卒業後、自動車や家電などのプラスチック部品の金型を製作する会社で修業しました。そこは型業界の中でも特に自動化が進んでおり、弊社にない技術を持っていました。修業期間を経て、これまでに習得した技術を活かし、現在に至っております。
道経一体の経営においては、究極の目的を「人づくり」に置いています。弊社の経営理念は「型づくりと人づくりを通して、お客様と社会に貢献します」です。これは、父の代から受け継がれてきた考え方を平成20年に明文化したものです。私たちは「型づくり」と同様に「人づくり」にも力を注ぐことで、弊社の存在価値を示しています。道経一体の経営を目指し、ニューモラルの勉強会や生涯学習セミナーへの参加など、さまざまな取り組みも行っています。
今、大学2年生の長男にバトンを引き継ぐ日はまだ遠い未来ですが、「人づくり」を通して経営基盤を強化し、100年企業を目指すビジョンを描いております。社員一人ひとりの成長を促し、次世代に誇れる会社を築いていく覚悟です。