一般社団法人日本道経会

良き仲間、良き師、良き学び

関根 光夫
  • 日本道経会 本部 事務局長

私が日本道経会にご縁があったのは今から22年前です。衣類のクリーニング業を経営していた私は、「今後どのように経営をしたらいいのだろうか」と日々悩み、必死に今後について考えていた時期でした。

あるときモラロジーを学ぶ先輩から日本道経会を紹介していただき、千葉県柏市にあるモラロジー道徳教育財団主催、3泊4日の道経一体経営講座を受講しました。担当講師の講義を聞いていると、まるで私のために話してくれているかのように思え、自分自身がいかに自分本位で経営をしていたかを反省いたしました。それと同時に、「道徳と経済は一体である」という考えは私の心に明るい兆しが見えたような感じがしました。

それから、日本道経会東京支部に所属させて頂き、支部例会講演会や支部活動のお手伝いもさせていただきました。そして、「良き仲間、良き師、良き学び」を得ることができ現在があると感謝しています。

 

●「良き仲間」とは、一緒に道経一体経営を学ぶ仲間達です。

道経一体経営の学びは良いと理解していても一人では続かないものです。そこで、仲間と一緒に学ぶことがとても大切なことだと思います。私の仲間で、現在、経営的に大変ご苦労をされている方もいますが、決して不幸ではありません。いつも心に喜びを持ち、自らの品性向上を目標に前向きに努力しています。その前向きな姿を見るたびに、私は「日本道経会に縁があって良かった」とつくづくと思うのです。自分の人生上で辛く苦しい時でも多くの仲間が励ましてくれて、心の底から何でも話せる仲間がいるというのは本当に嬉しいことだと思っています。

 

●「よき師」とは、自分のことを真剣に叱ってくれる人です。

自分のことを真剣に叱ってくれる人とは、良いものはいい、悪いものは悪いとはっきり言ってくれる人、それも自分の私的判断ではなく、「道経一体経営ではこう考えるよ」と叱ってくれる人ということです。年齢を重ねていくと、自分を叱ってくれる人はとても少なく、本当にありがたいことだと思っています。

私の恩師はとても厳しい方ですが、物の見方や視野がとても広いのです。それは、例えば私が山の5合目から見る光景と、恩師の頂上から見る光景の違いです。

私の見る視野は狭く「この方法でいいかな」と思うのですが、恩師の視野は「それもいいかもしれないけれど、こういう方法もあるよ」と教えてくれるのです。もちろん最終的に判断するのは自分ですが、自分の想像していなかった考えを聞けるだけでも視野が広がり、とても心が豊かになります。

 

●「よき学び」とは、廣池千九郎法学博士が創建された、モラロジーです。

モラロジーは、自らの品性を向上させることによって、安心・平和・幸福を与えられると教わっています。しかし、モラロジーを勉強したからといって人生に何も問題がないなんてことはありません。いろいろと問題は発生します。

モラロジーでは人生上における困難の「受け止め方」とその「改善方法」を教えてくれています。

特に困難なことが突然自分に襲いかかってきたときには慌ててしまい、物事の判断も間違ってしまうことがあります。そのときに、「こういう考えで、こうした行動したらいいですよ」という人生の指針を持てるのはとても安心なことだと思います。

会社経営は、いいことばかりではありません。むしろ困難なことが多いかもしれません。しかし、自らの品性向上にはとてもいい仕事だと思います。また、経営とは自分の人生そのものと言ってもいいかもしれません。

『徳づくりの経営』22ページにはこう書かれています。

「経営者の使命と役割は品性をつくること」

組織の精神は経営者から生まれ、組織は経営者の器以上には決して発展するものではないと言われます。また、「会社の99パーセントは社長で決まる」という言葉もよく耳にします。このように、会社が経営者次第で決まるからには、経営者の品性こそが最も鋭く問われることになります。そのため、経営者は自らの品性を高めることに全力を尽くす必要があります。それが経営者の最も重要な使命と役割になります。

私自身、今後も多くの恩恵に感謝して、微力ながらも国家社会に貢献できる人間になれるように努力いたします。

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